会社倒産・破産危機!資金繰り悪化で経営者が取るべき銀行への適切な対応

更新日: August 14, 2020 3:00 AM

銀行・取引先などの債権者対応

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Q 経営者からの質問

ピンチです。新店舗開店のために銀行から融資を受けていたのですが、売上が急減してしまい、このままでは再来月には銀行への返済が間に合わなくなってしまいそうです。銀行は取り立てが厳しいとも聞きますし、支払いが滞ってしまうと取り立てや差し押さえにあい、事業が継続できなくなるのかとても不安です。正直倒産も考えていますが、会社を倒産しても、銀行へは支払いを続けなければいけないのでしょうか。なかなか今の状況を銀行に伝えることもできません。アドバイスをください。

A 弁護士からの回答

資金繰りが今後改善する可能性があったり、毎月支払に充てられるお金を作ることができるなら、銀行に状況や具体的な計画を説明することで、返済期日の変更・延期など銀行側が対応してくれる場合も多いです。一方で、すでに滞納が続き、その額が多くなっていたり、将来的な見込みとして資金繰りが改善せずに借入れの継続的な返済ができそうにない場合は、一度弁護士に相談した上で会社の倒産も考えながら早めに行動を開始した方が良いでしょう。 経営者として今すぐできる対応や、滞納を続けた場合のリスクについて理解するためにも、 まずはこの記事を読んでみて下さい。

銀行への返済が間に合わない・・。資金繰りの悪化で銀行への支払いを滞納しそうな時、経営者がやるべき3つの対応

銀行への返済が間に合わない・・。資金繰りの悪化で銀行への支払いを滞納しそうな時、経営者がやるべき3つの対応

 もし、あなたの会社の資金繰りが悪化し、銀行への支払いがどうしても間に合わずに対応を悩んでいるのであれば、まずは以下の3つのステップを確認し、すぐに行動を開始することをお勧めします。

特に、銀行への対応を誤り滞納を続けてしまうと、会社や経営者自身の資産や財産に影響を及ぼす恐れもあるため、返済が苦しくなってきた段階で、行動を開始しましょう。

また、既に会社の資金繰りが悪く、会社の民事再生や、破産を検討している方は、記事の後半で手続きの中で必要な銀行への対応を説明しているので、確認してみて下さい。

1. 会社の財務状況から資金繰り悪化の原因を把握する!

 まず、経営者として行うべきことは、資金繰りが悪化している原因を理解するとともに、財務状況を把握することです。

会社を経営していると、資金繰りが悪化する原因は様々です。単に売掛金を回収できいために一時的に資金繰りが悪くなっているケースや、コロナウイルス騒動のように、社会全体の経済が停滞してしまい、長期的に資金繰りが悪化する場合などがあるでしょう。

 また、資金繰り表を作成するなどして、会社の入出金の見通しをたて、どの時点でどれだけの現金が必要となり、又は不足するのか予測して、資金繰りの悪化の原因となった状況が改善可能なのかにらみつつ、継続的な返済が可能なのか検討していくことが大事です。

 融資をしている銀行の目線で見たとき、銀行の関心事は、融資金がきちんと回収できるのかにあります。 そのため、あなたの会社が赤字続きで業績の回復見込みが無く、銀行側が貸し倒れるリスクが高いと判断したら、銀行は非協力的な態度をとり、資金を回収しようと対策を練ってきます。 逆に、あなたの会社の資金繰りの悪化が一時的なものだったり、長い目で見れば回復する可能性が高いと銀行が判断すれば、銀行は支払い期日を変更・延期するなど柔軟な対応をとってくれることがあるのも事実です。

 自分の会社を今後どうしていくのか、また支払いが難しい理由を銀行にどう説明するのか考えるためにも、まずはキャッシュフローなどを参照しつつ会社の財務状況から資金繰りが悪化してしまっている原因を把握することから始めましょう。また、資金繰り表を作成し、将来の入出金の見通しをたてることも必要です。資金繰り悪化の原因に対してどう対処し、経営を改善させ、資金繰りの見通しから、どの程度の支払猶予があれば、返済を復活できるのか具体的な計画を立てられるかがポイントになってきます。

 銀行への支払いが遅れると、銀行側からすぐに探りの連絡がかかってくることが大半です。そのため、支払いが難しそうだと分かった段階で、すぐに理由や今後の計画について説明ができるよう準備を開始することをお勧めします。

そうはいっても、すぐにご自身の会社の財務状況を把握できないケースもあるかもしれません。そんな時は、最寄りの商工会議所に相談したり、弁護士に相談することで税理士や会計士を紹介してもらえることもあるため、まずは相談してみて下さい。

2. 銀行に支払いができない理由を丁寧に説明!一時的な資金繰り悪化なら支払い期日の変更交渉(リスケ交渉)を行う

 次に、支払いができないからといって、銀行とのコミュニケーションを絶ってしまうことはお勧めできません。

銀行は、貸倒れるリスクを最も恐れているため、連絡もせずに支払いの滞納が続くと不信感を強め、差し押さえや銀行口座の凍結などの強制的な手続きを取ることを検討します。とりわけ、事業継続を望むのであれば、いきなり連絡を絶つといったことはせず、信頼関係を壊さないようにすることがとても重要になってきます。

 また、もし銀行への支払いが難しい原因が、入金のタイミングがずれ込むなど一時的な資金繰りの悪化であり、時期を遅らせさえすれば、問題なく支払いができる場合は、すぐに銀行に事情を説明し支払い期日の変更を交渉することが可能です。

銀行側の立場でも、あくまでも融資している資金を回収できることが重要な関心事なため、支払いが一時的に遅れても最終的に問題無く回収できる見込みがあると理解できれば、期日の変更に応じてくれる可能性があります。

 支払い期日を過ぎると銀行側から催促と事情確認の連絡が来ることも珍しくはありません。このような場合でも、上記のように、資金繰り悪化の原因に対してどう対処し、経営を改善させ、資金繰りの見通しから、どの程度の支払猶予があれば返済を復活できるのか具体的な計画を立てるのであれば、銀行に事情を説明し、支払いを延期してもらえないか一度交渉してみることをお勧めします。

銀行に支払いのリスケ交渉を行う際に経営者がやるべき対応についても、併せて確認してみて下さい。

3. 銀行への継続的な返済が難しそうなら会社を倒産・破産させることを早めに検討。すぐに弁護士に相談する

 しかし、赤字が続いているなど資金繰りの悪化が慢性的で、自分ひとりでは経営の改善の見通しを立てることができなかったり、銀行への説明が難しい場合には、今すぐ会社の倒産に詳しい弁護士に会社の今後について相談することをお勧めします。

特に、銀行からの借入れの返済が将来的に継続して行うことが厳しいのであれば、金額を圧縮するために民事再生手続きを検討したり、あるいは会社破産を視野に入れた行動も必要になります。

 弁護士に依頼すれば、倒産までの銀行との交渉や対応を全て任せることができます。銀行も、冷静に弁護士と話し合いをするしかなくなります。また、もしかすると自分ひとりでは考えられなかった方法で、事業を継続できる道を考えてくれるかもしれません。

 一方、弁護士への相談が遅れてしまうことで、民事再生や会社破産といった法的手続をする際の費用すら無くなり、再生や破産手続き自体を行うのが困難になってしまうケースもあります。特に再生の道でどうにか事業継続を目出すのであれば、早い段階での相談が必須になります。まずは、その時点で最善の対応ができるよう一度、会社の倒産・破産を得意とした弁護士に相談してみましょう。

また、会社を破産させる際に経営者が銀行に対してやるべきこと会社は潰さずに民事再生という手続きを取りながら事業を継続していく場合に経営者が銀行にやるべきことは異なるため、資金繰りが悪化してきたら早い段階で会社の倒産・破産に精通した弁護士に対応を相談することをお勧めします。

 また、資金繰りが苦しくなると、銀行だけでは無くその他の支払先への支払いが同時に難しくなる事も珍しくありません。そんな時は、資金繰りが苦しくなったときに経営者が優先して支払うべき会社の債務も併せて確認しておくことで、支払いができないことに対するリスクを最小限に止めることができるでしょう。

もし、あなたが既に会社の今後の手続きを決断しており、破産や民事再生に向けて動き出そうとしているのであれば、この記事の後半でそれぞれの対応について説明しているので、詳しく確認してみて下さい。

銀行への滞納を続けると・・・。銀行口座の凍結や取り立て、差し押さえのリスクは?

銀行への滞納を続けると・・・。銀行口座の凍結や取り立て、差し押さえのリスクは?

 会社の資金繰りが悪くなった時、経営者がするべき銀行への対応については、これまで解説してきました。 では、返済期限の変更(リスケ交渉)ができなかった場合や、リスケはできたものの支払いが再度難しくなってしまったとき、実際に銀行への返済を滞納すると会社にどのような影響があるのかを解説していきます。

銀行への支払いを滞納しても、すぐには差し押さえや換価処分はされない!

 銀行への返済を滞納してしまった場合、すぐに督促や取り立てが来て、会社や経営者の財産が即座に差し押さえられるかというと、実はそうではありません。

 まず、返済の滞納を理由に銀行があなたの会社の財産を差し押さえようとする場合、銀行は、訴訟を起こし、勝訴判決を取得した上で、裁判所の強制執行手続を行う必要があります。しかし、銀行からするとこれには手間がかかるうえ、通常これには少なくとも数か月程度の時間がかかります。また、もし差押えまで進んだとしても、どの程度回収ができるかは不透明です。

 銀行にとって最大の関心事は、返済金額を最大化することです。そのため、この観点からすると、銀行としては、実際に上手くいくか分からない差し押さえよりも、具体的な返済計画を認めて、継続的に返済をしてもらった方が回収額が大きくなり、得な場合もあるということになります。

 つまり、支払いを1回や2回滞納した段階では、銀行からの催促の連絡はあるものの、コミュニケーションをとり、返済に向けた具体的な見通しを提案するなどすれば、すぐに会社の財産が差し押さえられてしまうというリスクはそれほど大きくはありません。

銀行が連帯保証人の経営者の自宅を訪問し、支払いの取り立てに来ることも

 銀行からすぐに財産を差し押さえられたりはしないにしても、経営者が連帯保証人になっている場合、経営者の自宅まで現状の調査として銀行員の方が訪ねてくることもあります。

自宅まで取り立てに来られると少し不安になるかもしれませんが、銀行からの訪問では会社の現状であったり返済予定について質問することが主な目的で、自宅に無理にあがり込んで、資産を強制的に取り立てるといったことはまずありません。

 ちなみに自宅へ訪問については、弁護士を代理人とすることでストップさせることができます。

預金口座の凍結には要注意!滞納は凍結に十分な理由に・・。銀行からの借り入れと相殺されるリスクも

 では、銀行への借入れの返済をせずに滞納を続けていても何の問題もないのでしょうか?もちろんそんな事はありません。

 なぜなら、会社や連帯保証人となった経営者は、通常、借入先の銀行に預金口座を持っています。滞納が続くと、銀行は、会社や経営者の銀行口座を凍結(引き出せないようにすること)して、滞納分の回収を図ることがあります。会社や経営者の預金と、融資金を相殺して、融資金を回収しようとするのです。

通常、融資など銀行から借り入れを受ける際には、返済を滞納した際の対応についても銀行との間の融資契約で定められています。一般的な銀行との融資契約では、何の連絡もせずに、銀行への返済を怠った場合、早ければ、2~3回連続の滞納で預金口座を凍結し、融資金と相殺するという対応をとってきます。

ただし、一回の滞納程度では、何の連絡もなく突然口座が凍結されるといったことは稀です。口座が凍結される前に、銀行から支払いの催促や会社の資金繰り状況の確認の連絡があるのが一般的だからです。その際に、まずは会社の財務状況を丁寧に説明し、支払いのための具体的な計画について相談することが重要です。銀行が危惧するのは逃げたり、資産を隠したりしないかということですから、返済に向けた真摯な話し合いができれば、銀行も、口座凍結さらには裁判手続という最終手段を簡単には実行しないことが多いです。

しかし、どうしても将来的に継続的な返済計画を立てることが難しい場合は、すぐに弁護士に相談し対策を考えることをお勧めします。

素早く弁護士に相談すれば、それだけ会社再建の選択肢が増えます。逆に、相談が遅くなってしまうとその間に口座が凍結されてしまい、倒産・破産に必要な費用が無くなり、借金の清算すらできない事態になる恐れも生じてきます。そうなると、長い期間、借金に追われることになってしまいます。

 まずは会社の資金繰り状況を確認した上で、必要であれば弁護士に対応を相談してみましょう。

銀行からの借入時に担保に設定されている不動産は抵当権の行使で差し押さえられてしまう

 銀行からお金を借りるときに、担保を設定されることがあります。担保の対象が不動産であれば、この担保権を抵当権といいます。これらの抵当が付いている不動産は、銀行への支払を対応し、取り立てを放っておくとすぐに銀行から差し押さえられてしまいます。

 もし、担保に設定されている不動産などの財産が事業を運用する上で重要な場合、競売手続によって、事業継続が困難になるかもしれません。そのため、滞納のリスクがあるのであれば、すぐに弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士に依頼することで、銀行との交渉を会社の代理人として依頼することができ、銀行に対し、夜逃げ等をしないのだというスタンスを見せることもできます。また、会社の資金繰り状況を踏まえ、会社に適した再生や倒産・破産などの法的手続きも全て弁護士が行ってくれます。

銀行への返済に経営者や家族が連帯保証人になっている場合

 経営者やご家族が会社の連帯保証人になっている場合、会社が支払いを滞納すると連帯保証人である経営者やご家族に滞納分の一括請求が行くことになります。

 ここでタチが悪いのが、連帯保証人は会社が滞納していた金額を一括で請求されてしまうということです。会社の負債は、中小企業であっても億単位であることも珍しくありません。そのため、連帯保証人である個人が会社の負債(借金)を一人で全額返済できることは難しく、一度連帯保証人に請求が行ってしまうと、連帯保証人も支払えずに自己破産するといったケースも珍しくありません。

 しかし、会社の倒産・破産時に経営者が連帯保証人に迷惑をかけないためにできる対応で詳しく解説していますが、もしご家族や親戚など直接経営に携わっていない人が会社の連帯保証人になっている場合、弁護士とともに銀行に交渉することで、連帯保証人から外すことが可能な場合もあります。

まずは、あなたの会社が銀行から受けた融資に、連帯保証人がついているのであれば、会社が支払いを滞納すると、すぐに彼らにも請求が行ってしまうことがあることを覚えておいて下さい。まずは弁護士に事情を説明し、連帯保証人から外すことが可能か債権者と交渉することを強くお勧めします。

銀行へのリスケ交渉(返済計画の変更)はどうやるの?経営者が知っておくべき対応方法とは

銀行へのリスケ交渉(返済計画の変更)はどうやるの?経営者が知っておくべき対応方法とは

銀行へのリスケ交渉とは?リスケ交渉をするとどうなるの?

 銀行へのリスケ交渉とは、銀行から借り入れている融資の返済について、最初の返済計画を変更し、返済を一定期間先延ばししたり、1回あたりの返済の金額を減額できないか銀行と交渉することです(リスケとはリスケジュールの略です)。

もしリスケ交渉に成功すれば、毎月の支払は少なくなり、毎月の資金繰りは改善されます。それで事業を無理なく続け、返済も続けていけるのであれば、経営者も銀行もメリットがあるわけです。

当然、返済の期間は当初より長くなりますが、経営改善後に返済額を増額して返済期間を短くするといった対応も可能です。

会社の資金繰りが悪い時、銀行に支払いのリスケ交渉をするべきタイミング

 もし、現在あなたの会社が資金繰りに苦しんでおり、その原因の一端が銀行への毎月の返済にあるのであれば、リスケ交渉によって毎月の返済額を抑えられないか検討すべきです。逆に、資金繰りがずるずると悪化してしまい、経営状態の再建の目処が立たない状態まで行ってしまうと、リスケの交渉が出来ないどころか、会社を倒産・破産する選択肢しか無くなってしまうケースもあります。

もし、今会社の資金繰りが悪化してきたばかりなのであれば、一度銀行にリスケの交渉をしてみることをお勧めします。

銀行も、大ピンチになった時に突然相談されるより、事前に相談されている方が、経営者に対して親身になってくれることが多いはずです。

弁護士と共に経営改善計画書作成し、銀行に支払いのリスケ交渉をする

 もしあなたが銀行へのリスケ交渉を行う場合、交渉の材料として今後あなたの会社の経営状態をどのように改善させていくのか、銀行に具体的な経営改善計画として提示する必要があります。その計画がなければ、銀行側もリスケをOKしません。

しかし、経営者とはいえ、必ずしも具体的な経営改善計画の策定に慣れている訳ではありません。銀行の納得を得られる計画を立案し、交渉するには、客観的な視点を持った専門家の手が有益です。銀行が、これなら支払を猶予してもよいと判断できるだけの計画が策定できなければ、リスケ交渉は失敗してしまいます。

ですので、弁護士を始めとした専門家に依頼し、会社の経営状態をどのように改善・再生させていくのか、交渉前に戦略を練ることが重要です。

特に、弁護士に依頼することでリスケ交渉を代理してくれる上、弁護士やその他の専門家が加わって計画を作ることで、銀行も提出された計画をプロが策定したものとして受け取ってくれます。そうすれば、リスケ交渉もスムーズに進みやすくなります。

リスケ交渉に挑む場合、事前に弁護士に相談してみることを強くお勧めします。

資金繰りが苦しい・・。銀行への借金を完済できる見込みや、自信がないときはすぐに弁護士に相談を

資金繰りが苦しい・・。銀行への借金を完済できる見込みや、自信がないときはすぐに弁護士に相談を

破産・民事再生などの倒産処理のためには弁護士への依頼が必須

 もしあなたの会社の財務状況が悪く、このままでは銀行や他の支払いが難しいとき、経営者として取れる代表的な方法として、以下の3つがあります。

会社の資金繰りを改善し、銀行との間で支払条件について調整(リスケ交渉)しながら、再び銀行への返済を行っていく 民事再生手続きを行い債務を少なくした上で、会社や事業を継続しながら、返済を続けていく 会社を破産させ、全ての債務を清算してしまう

これらの手続きを、会社の倒産・破産を得意とする弁護士に頼らずに素人である経営者だけで行うことは、非常に大変です。専門的な知識も必要な上、経営のことも考えなければならず、心理的・体力的にも負担が大きいからです。 そうした経営者の負担を心身共に軽くするために、弁護士が代理人となって活動します。

もちろん、破産、民事再生などの倒産処理をするには費用がかかってきます。費用の見通しをたてて確保するたみめにも、なるべく早めに弁護士に相談することが望ましいです。もし、手元に現金がないという状況でも、弁護士に依頼することができる方法はあるので諦めずに相談をしてみましょう。

弁護士に依頼するメリットについては、詳しく別の記事で解説しています。

会社の破産手続きをするとできる事や行うメリット、また会社の民事再生のメリットやを再生手続きをするために必要な条件についても事前に確認してみて下さい。

事業再生コンサルタントや中小企業診断士がついている場合は?

 また、会社によっては既に事業再生コンサルタントや公認会計士から資金繰りの改善のアドバイスをもらっているケースもあるかもしれません。

 もちろん事業再生コンサルタントや会計士の方と協力することで、会社の資金繰りや事業の改善に取り組むことは可能です。

 他方で、中小企業診断士、公認会計士だけで破産や民事再生などの倒産処理が行えるかというと、必ずしもそうではありません。これらの法的手続の代理人になれるのは、法律の専門家である弁護士です。そのため、破産や民事再生といった法的手続が視野に入る場合には、弁護士への相談が必須になってきます。

経営者にとってベストな倒産処理が何なのかを検討するには、法的な手続に精通した法律の専門家である弁護士に相談することをお勧めします。

会社の民事再生に向けて経営者が銀行に対して取るべき適切な対応とは

会社の民事再生に向けて経営者が銀行に対して取るべき適切な対応とは

 会社の資金繰りが悪くなると、会社を破産させる以外にも民事再生という手続きを経て、会社が抱えている借金を減額し事業を継続しながら返済を続けていくプロセスを取ることもあります。

しかし結論から言うと、誰もが民事再生手続を選択できるわけではありません。

会社の民事再生のメリットやを再生手続をするために必要な条件については、別の記事で詳しく解説しているので確認してみて下さい。

会社の倒産・破産を決めた後に経営者がやるべき銀行への対応とは?

会社の倒産・破産を決めた後に経営者がやるべき銀行への対応とは?

 このままでは借金の返済が難しいので、会社を倒産・破産させようとを決めた場合、これまで説明してきたリスケ交渉や再生手続とはとは違った対応が必要です。

 簡単に言うと、会社の破産をする場合、基本的に債務の返済をどうするか考える必要がありません。破産手続きをすることで会社は消えてしまい、債務も未払いのまま消滅することになるからです。 他方、破産をするには、裁判所に納める予納金などの費用を確保する必要があります。そのため、限られた資金を、債務の返済に回すより、会社の破産手続の費用のために確保することが合理的です。

 会社の破産は、残された資産の範囲で、負債を返済さえすれば、残りの債務を消滅させることの出来る法的に認めた手続きです。通常、会社を破産させる場合、会社の債務は最終的に全て消滅することになります。  しばしば経営者が不安になるのは、ご家族や破産後の生活にどのような影響があるのかという点です。

 これらについては、会社の倒産や破産で家族への影響を最小限に抑えるために経営者が出来ることや、会社の倒産や破産で経営者自身の生活や財産を最大限守るために経営者がやるべきことにて詳しく説明しているので、事前に確認してみて下さい。

もし、会社の資金繰りがこれ以上どうしようもなく、あなたが会社の破産を検討している場合、以下のポイントを確認し今すぐに行動を開始して下さい。

1. すぐに弁護士に相談し、破産・倒産手続に向けて動ける体制を整える

 資金繰りの悪化から、会社の倒産や破産に向けた準備を進めるなら、以下の対応を行う前にまずは弁護士に依頼し、すぐに手続きに向けて動ける体制を作ることをお勧めします。

 会社を破産させる場合、必要な手続きはもちろんのこと、借金を返済できずにいる銀行や売掛を支払えない取引先への対応など、法的な知識の無い経営者が個人で対応するのは非常に難しいです。また、知識のみならず、資金繰りが苦しい中で、こうした対応をとること自体、心身にとって大きな負担となります。

 また、会社を破産・倒産させる間近では、多くの銀行や取引先に債務を抱えている状態となっていることもよくあり、対応を誤ると、我先にと債権者が押し寄せ、会社の財産から回収を図ろうとする混乱状態に陥ることもありえます。そうなれば、最悪の場合、破産手続に必要な資金まで不当に奪われ、一向に破産手続がとれず、借金に追われ続けることになる可能性すらあります。

もし、あなたが資金繰りの悪化で会社の倒産や破産を検討しているのであれば、無事に手続を終えるためにも、破産を含めた倒産処理に精通する弁護士に相談してみましょう。

ちなみに、弁護士に早めに相談する事で、会社破産後の経営者や家族への影響を少なくし、生活を最大限守る方法についても早い段階で理解し準備を進める事ができるようになります。

2. 破産費用確保のため銀行の預金口座にあるお金はすぐに引き出し、債権者には一律返済しない

 会社を破産をさせると決意をした場合、経営者はまず会社が銀行に預けている預金を破産のための費用としてすぐに引き出すことになります。

 なぜなら、会社を破産させるのにも一定の費用がかかるからです。支払いを滞納したままずっと銀行にお金を預けておくと、口座が凍結され破産手続きに必要な資金が無くなってしまう恐れもあります。  また、この取り出したお金で付き合いのある取引先や用立ててもらった親族も含め、債権者には一律で返済をすることはできません。特定の債権者にだけ優遇して返済することは不平等な弁済(偏波弁済)として禁止されているからです。したがって、破産を決めた以上、一部の債権者に返済をするのではなく、破産費用を確保することを優先するのが望ましいです。

もっとも、返済しないとなると、取引先や銀行が破産を疑い、騒ぎ立てるといった自体も起こりかねません。そのため、破産を決意するのであれば、一刻も早く弁護士に相談し、取引先や銀行にどういった対応をとるか、残された資産をどのように確保していくのか、方針を決めていくことをお勧めします。

3. 会社の債務に家族や親族が連帯保証人になっている場合、弁護士と共に銀行に連帯保証人から外せないか交渉する

 会社の破産に向けて手続きを進める中で、もしあなたの家族が会社の債務の連帯保証人になっている場合、弁護士と共に銀行に交渉することで、あなたのご家族の連帯保証契約は外せる可能性があります。

銀行から融資を受ける際に、会社の債務に経営者が連帯保証人として加わることはよくあります。これに加えて、経営者のご家族や親戚まで加わっているケースも珍しくはありません。そのまま会社が倒産。破産してしまうと、ご家族や親戚の方まで一緒に破産をしなければならない可能性もあります。

 しかし、もし経営者のご家族やお子さんが連帯保証人になっていたとしても、会社の経営に全く関わっていないなどのケースでは、早い段階で弁護士と共に銀行に交渉することで、連帯保証人から外してもらう、あるいは一定の金額の返済のみにしてもらうといったことことができる場合があります。

もしあなたが会社の破産・倒産に向けて手続を進めるなら、まずは弁護士の方にご家族や親戚の連帯保証契約を外す交渉が可能なのか相談してみましょう。

また、会社を倒産・破産させるときに経営者がご家族を守るためにできること会社を倒産・破産させる事で連帯保証人に対して発生する影響や、連帯保証人への影響を減らすためにできることもまとめているので、もしあなたが会社の破産を検討しているようであれば、事前に確認してみて下さい。

銀行への支払いが難しい時は、弁護士に相談し適切な対応を!

いかがでしたでしょうか?

もし既にあなたの会社の資金繰りに苦しんでおり、銀行への支払いを滞納しそうなのであれば、今すぐに銀行への返済が間に合わない時に経営者が取るべき対応を確認し、行動を開始して下さい。

また、会社の状況に合わせて会社の破産や再生手続に向けて動き出す場合は、それぞれに向けて経営者が取るべき銀行への対応も確認してみて下さい。 会社の民事再生に向けて、経営者がするべき銀行への対応 会社の倒産・破産に向けて、経営者がするべき銀行への対応

会社の経営状況は常に変化します。

もし、会社の資金繰りが悪く既に銀行への返済に苦しんでいるのであれば、一度早い段階で今後の対応や会社を倒産させるべきなのか、会社の倒産・破産手続きを得意とする弁護士に相談してみると良いでしょう。

皆さんの会社や、皆さんご自身に影響が少ない形で、問題を解決できることを祈っています!

※本記事は、経営リスクバスターズ編集部が専門家にヒアリングを行った上で記事を執筆し、専門家に監修を受けたものです。

※本サイトでは一般の読者にとっての分かり易さを優先し、法律上の厳密な意味と一部異なる用語が存在しています。ご了承ください。

この記事の監修弁護士
lawyer

経営リスクバスターズでは、会社の倒産・破産を専門とする弁護士と協力し、経営者を守るプロの知識を発信しています。

  • 資金繰りが悪く、債権者からの取り立てに悩んでいる
  • 既に支払いの滞納が続いており、いつ差し押さえに合うのか不安
  • 会社を倒産させても、家族や従業員への影響は最小限に抑えたい
  • 会社が破産すると経営者の生活はどうなるのか分からない

これらの悩みを持つ方は、まずは弁護士に相談してみましょう!