差押えされたらどうなる?差し押さえのリスク・影響や督促から差押までの期間とは

更新日: August 17, 2020 3:00 AM

倒産後の不安・影響

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Q 経営者からの質問

 小さな会社を経営している者ですが実は会社の事務所の家賃を2カ月分も滞納してしまっており、家賃の回収会社から督促の電話が頻繁にかかってきています。大家さんもかなり怒らせてしまっており、この前「あなたの資産の差押えをしてでも絶対に払ってもらいます!」と言われてしまいました。
 家賃を払っていないこちらが悪いのですが、資産の差し押さえとは具体的には何をされるのでしょうか。私の預貯金なども差し押さえられてしまうのでしょうか。また、差押えを防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。家族や従業員にも迷惑をかけてしまうのではないかと不安なので、教えて戴きたいです。

A 弁護士からの回答

 すぐに弁護士に相談をしてください。取引先や銀行、家主等への支払いを数カ月滞納しても、実態としてはすぐには「差押え」されることはほとんどありません。しかし、「仮差押」という別の手続を使われると、最短数日以内であなたの財産・資産が凍結されてしまいます。
 この記事では、実際に差し押さえされたら起こることや、差し押さえのリスクを回避するためにできることをまとめているので、一度読んでみて下さい。

会社が倒産・破産危機!支払いができずに差し押さえされたらどうなるの?差押のリスクや影響とは?

会社が倒産・破産危機!支払いができずに差し押さえされたらどうなるの?差押のリスクや影響とは?

 会社の資金繰り状況は常に変化していますが、一度資金繰りが悪化し取引先や銀行、税金の支払いなどを滞納してしまうと、その会社には財産を差し押さえられてしまうリスクが発生します。

 ここでは、会社の支払いができずに滞納してしまったときに発生する差し押さえのリスクや、実際にどのような財産が差し押さえの対象になるのかを解説していきます。また、差押えよりも、滞納後すぐに来てしまいかねない「仮差押え」についても説明をしています。

 また、記事の後半では、実際に差し押さえ手続きが行われるまでの流れや、どうしても資金繰りが改善しない場合に差し押さえを受けないために経営者ができることについても解説しているので確認してみて下さい。

差し押さえされたら会社の資産は使えなくなってしまう。最悪の場合、会社を破産させる費用すらなくなることも

 差押えとは、簡単に言えば、裁判所などの国家機関が特定の財産の処分を禁止・制限することです。  例えば、預貯金が差押えられれば、銀行から残高を引き出すことが出来ません。また、不動産が差押えられれば、登記上、差押と表示される結果、購入者が事実上現れなくなります。取引先や銀行が、売掛金や融資金の回収を図るため、強制執行を手続をとる場合、預金口座や不動産が差押えられたりします。そうすると、最終的には、差押えられた財産は、裁判所主導の下で処分・換価され、差押えをした債権者に配当されることになります。

 このように、会社の銀行口座や不動産などの資産が差し押さえられると、最終的には、その資産を事業に使うことができなくなります。つまり、差押えられた資産が事業に不可欠なものであれば、事業を続けること自体が非常に難しくなり、一直線に倒産・破産に向かう可能性が高くなるのです。  更にいうと、それでも倒産・破産ができるならまだマシです。破産をすれば、それまでの借金(負債)は消滅します。しかし倒産・破産はタダではできません。差押えを受けて会社の資産を使ったり売却したりできなくなると、倒産・破産の費用すら工面できなくなってしまうこともありえます。そうなると、倒産・破産すらできなくなってしまいます。

 破産すらできないということは、ずっと返せない程の会社の負債について、経営者として対応しながら生きていくということになります。これは、経営者にとって大きな心理的・体力的な負担になります。それでは、人生を好転させることは非常に難しくなってしまいます。

 つまり、差押を受けた場合の最も大きなリスクは「倒産・破産をする費用すら工面できなくなってしまい、ずっと債権者からの督促や取り立てに対応しなければならなくなる」ということなのです。そのような悲惨な状態になることは、是が非でも避けたいものです。

 ではどうすればそれを回避できるのか?それは何よりも「弁護士を付ける」ことです。

 弁護士を付ければ、差押えを受けるリスクをぐっと下げたり、差押えの時期を遅らせたりすることができるといった道が開けます。会社の資金繰りが悪化してきたのであれば、差し押さえのリスクを避けるためにも早い段階で弁護士に相談しましょう。

会社の財産の中で差押えられるもの、差押えされないものとは

 会社が支払いを滞納し、会社の財産を差し押さえられてしまう場合でも、会社にある全ての財産がまとめて差押の対象になるわけではありません。差し押さえるには対象とする財産を特定する必要があるからです。

実務上、よく差し押さえの対象とされる財産は主に以下の4つです。

会社が所持している不動産 会社の預貯金 会社が今後受け取るはずの売掛債権 株式や保険などの金融資産 保管現金、自動車や機械などの動産

このように、会社にある全てのものがまとめて差し押さえられてしまうわけでは無いため、差押えが行われたといっても会社が事実上活動することは可能です。とはいえ、破産手続を検討している状況においては、油断は禁物です。

 差し押さえ最大のリスクは、会社の倒産・破産手続きができなくなってしまうことで説明している通り、会社が持っているこれらの財産が差し押さえられてしまえば、事業運営や資金繰りどころか、破産手続に必要な資金の確保もできずに、借金(負債)の取り立てに追われ続けることにもなりかねないのです。

法律で定められている差押禁止財産・差押禁止債権は会社(法人)の差押には該当しない

 少しマニアックな話ですが、「差押禁止財産」や「差押禁止債権」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。 これは、文字通り差し押さえにあってしまう場合でも、債権者が差し押さえることを禁止されている財産や債権のことです。

 例えば、自宅にある実印や仏壇、衣服やタンス、また一定額以内の給与などは、生きていく上で必要最低限の財産として差押ることが禁止されています。

しかし、この「差押禁止財産」や「差押禁止債権」が適用されるのは、「個人」であり、「法人」には適用されないため、会社として借金を抱えている場合には対象にならないことを覚えておきましょう。

通常、会社が差押されても経営者や家族の財産は差し押さえられない!

では、実際に会社が差し押さえにあってしまい、それでも会社の負債が解消できない場合に、経営者や役員、またその家族の財産も差し押さえの対象になってしまったり、個人的に返済をしなければならない責任を負うのでしょうか?

結論から言うと、そんなことはありません。

合名会社など一部の例外や連帯保証人になっている等の場合を除き、会社の負債は会社のみの責任で返済することになり、特に経営者やそのご家族が責任が個人的に責任を負うことはありません。

経営者や家族が連帯保証人の場合は要注意!取り立てが家に来たり、会社の差押に合わせて保証人の財産も差し押さえられてしまう

しかし、会社の借金に対して、経営者やその他の個人が連帯保証人として責任を負っている場合は、残念ながら話は別です。

通常、会社と個人の資産と負債は別物として扱われ、切り離されているため、会社の借金を一個人である経営者やその家族が負うことはありません。しかし、連帯保証人として契約している場合は、連帯保証人となった経営者やその家族個人にも支払う義務(債務)があるため、そのまま支払いを滞納していると個人の財産までもが差し押さえの対象になってしまいます。

もし、会社が支払いを滞納している状況で、あなたやご家族が連帯保証人になっているのであれば、今すぐに弁護士に相談し行動を開始して下さい。会社が倒産・破産する際の連帯保証人への影響や経営者が連帯保証人のためにできることでも解説している通り、事前に準備をし交渉を行えば、家族など経営者以外の連帯保証契約は外せる可能性もあり、行動の余地は残っているため、すぐに弁護士に相談し対応することを強くお勧めします。

差し押さえよりも要注意?差押手続き前に行われる「仮差押」とは?

仮差押とは?

差し押さえよりも要注意?差押手続き前に行われる「仮差押」とは?

 「差押え」と似た名前の手続きで「仮差押」というものが存在します。この「仮差押」という手続きは、簡単に言えば、実際に差し押さえをする前に財産が勝手に処分されないように債務者の財産を法的にロックし、債務者が処分することを禁止・制限する手続のことです。

 支払い滞納から仮差押や差し押さえ(強制執行)手続きがされるまでの流れで詳しく説明している通り、一般的に、差し押え手続にまで至るには早くとも数か月程度の時間がかかります。そのため、支払いを滞納されている側(債権者)も滞納されているからといってすぐに差し押さえができるわけではなく、滞納分を回収するには一定の時間とコストが必要なのです。

 しかし、債権者側にとってみれば、この差押え手続きに向けて動いている間に、債務者である滞納している会社が勝手に財産や資産を売却してしまったりするかもしれません。そうすると、裁判で勝訴し、いざ差押え強制執行をしようにも、その段階では対象となる資産がなくなったり発見できないといった事態が生じかねません。 これを防ぐために、差押えの前にその会社の不動産や預貯金、売掛金を仮差押(ロック)して処分を禁止・制限することで、差押えの手続が完了するまでその財産をキープすることができるようになるのです。

仮差押されたらどのような影響が?仮差押は最短数日で手続が完了してしまう!

 結論から言うと、仮差押が会社に与える影響は、差押えととほとんど同じです。

 まず手続き上、「差押え」では会社の財産を差し押さえ、そのまま競売にかけて換金し、差押えをした債権者の弁済に充てることになります。  一方の「仮差押」では、差押え手続を行うまでの間に、暫定的にその財産の処分を禁止ないし制限する手続で、この段階で競売にかけられ換価されることはありません。しかし、仮差押ですぐに競売にかけられないから安心ということはなく、以下のような影響が出てきます。

仮差押を受けた財産は、裁判が起こされ、敗訴した場合、差し押さえられ結局換価されてしまう 仮差押え中、預貯金口座や売掛金については、払戻に応じてもらうことができず、資金繰りが悪化する 仮差押え中の預貯金が払い戻してもらえない結果、破産手続に必要な費用が捻出できないおそれがある

 要は、差押えだろうと仮差押えだろうと、会社の財産・資産を自由に処分できなくなってしまうことに変わりはなく、支払いができずに差し押さえされたらどうなるの?差押のリスクや影響とは?に記載したものと全く同じリスクが降りかかることになります。

しかも最も重要なポイントとして、この「仮差押」は、「差押え」に比べて、早ければ数日内で手続を行うことが可能なため、「自分の会社が少し滞納をしたくらいでは差押えされることはないだろう」とたかを括っていては足元をすくわれかねません。

資金繰りが悪くなった場合は、仮差押・差押えのリスクや、仮に破産する場合に必要な費用など早い段階で弁護士に相談・確認することがとても重要です。

もしあなたの会社が既に資金繰りに困っているのであれば、倒産・破産を得意とする弁護士に一度相談することを強くお勧めします。

支払い滞納から仮差押や差し押さえ(強制執行)手続きがされるまでの期間や流れ

支払い滞納から仮差押や差し押さえ(強制執行)手続きがされるまでの期間や流れ

 ここまで、会社が差し押さえや仮差押されたらどのような影響があるのか解説してきました。次に、実際に会社が支払いを滞納するとどのような流れで差し押さえ手続きまで進んでいってしまうのかについて、ここでは解説していきます。

1. 支払いを滞納すると、取り立ての連絡や督促状・催告書が届く

 まず、会社が支払いを滞納すると、当然ですが支払いの滞納先から、支払い催促の連絡が来ることになります。

 これまで長く付き合いのある取引先や銀行などは、電話などでまずは催促の連絡が来ることが一般的ですが、催促や取り立てを無視して滞納を続けたり、税金など国への支払いを滞納した場合は、すぐに督促状(催告書)が届くことになります。

 この段階で重要なのが、会社の資金繰り状況や、借金の額に応じて差し押さえのリスクを最小限にするためにその段階での支払うべき債務(借金)の優先順位を正しく判断することです。 ここで、判断を誤り優先度の高い支払いを滞納し続けてしまうと、差し押さえに至るスピードが上がってしまいかねません。

 とはいえ、法律に詳しく無い一般の経営者自身で債務の優先順位を正しく判断することが難しいのも事実です。そのため、手元に督促状が届き、それでも支払いが難しい場合はこの段階で一人で取り立てに悩み続けるのではなく、まずは弁護士に相談し、その後の対応について話し合うことをお勧めします。

特に、いざ弁護士に依頼するとなると、その後の支払いのリスケ交渉(支払い期日を遅らせてもらう交渉)を代理で行ってくれたり、取り立て対応の窓口になってくれるなど経営者の心理的負担も減らすことができます。

2. 督促を無視して滞納を続けると仮差押や、税金滞納の場合はすぐに差し押さえにあう恐れも

 この督促状を無視して滞納を続けると、次に起こる可能性があるのが「仮差押」です。

また、もし滞納している支払いが「税金」の場合は、この段階で「仮差押え」でなく「差押え」をされてしまう恐れもあります。 (これは、税金が会社の非常に重要な債務だと位置付けられているからです。もし税金納付ができずに滞納している場合は、資金繰り悪化で会社が税金を滞納するとどうなる?税金滞納で差し押さえ?資金繰り悪化時に経営者が取るべき税金対応を弁護士が解説を今すぐ確認し、適切な行動を開始して下さい。)

 この仮差押手続きをされてしまう原因として、滞納されている側の会社(債権者)があなたの会社にこれ以上取り立てや支払いの催促をしても、滞納分を回収できないと判断していることがあります。

 だからこそ、督促が届いた段階で支払いができる分だけでも支払いをしておくことや、資金繰りが一時的に悪化しているため支払い期日を変更してほしいなど誠心誠意伝え、状況を理解してもらうことが重要です。

 当然、どうしても会社の資金繰りが改善せず破産してしまうこともあるでしょう。しかし、少しでも支払いを待ってもらえたり、支払いを分割にしてもらうことでしのげるようであれば、まずは信頼を失わないためにも、督促状や取り立てを無視し続け「仮差押」や「差し押さえ」のリスクを上げるのではなく、どうにか事情を分かってもらえるよう説明することも重要です。

3.仮差押後も支払いがされない場合は、裁判を起こされ差押予告書(赤紙)が届いた後、正式に差し押さえ(強制執行)手続きが実行される

 「仮差押え」をされたか否かに関わらず、更に長期間に渡って返済の催促を無視していると、最終的に「差し押さえ」の手続きに進むことになります。最終勧告として、差押予告書(赤紙)が届き、それでも支払いがない場合は差し押さえの手続きが実行されることになるのです。これは、債権者側が裁判所から判決を取り、正式に法的な許可をもらっているため、逃れることはできません。

会社が支払いを滞納し差押に・・・。実際に差し押さえされてしまう会社の財産とは?で解説している会社の財産が、実際に差し押さえられることになります。

4. 差し押さえ(強制執行)手続きが実行されると、会社の財産は競売にかけられ借金精算にあてられる

 最終的に会社の財産を差し押さえられてしまうと、差し押さえられた財産は競売にかけられ、それまで会社が滞納していた債権者の借金返済にあてられることになります。

 もちろん、差押えされた資産を売り払ってもまだ債務や借金が残っている場合は、その後も借金の取り立てに追われ続けることになりかねません。

 このような事態にならないためにも、差し押さえや仮差押にあう前の段階から、早めに弁護士に相談し、倒産・破産の可能性も考慮した上で対応を進めていくことをお勧めします。

差し押さえ回避に向けて!資金繰り悪化時に経営者がやるべき対応

差し押さえ回避に向けて!資金繰り悪化時に経営者がやるべき対応

いかがでしたでしょうか。ここまで、会社が支払いを滞納してしまった場合の「差し押さえ」や「仮差押」のリスク、また実際に手続きが行われるまでの流れについて解説してきました。

最後に、ここでは差し押さえのリスクを回避するためにも経営者として知っておくべき対応について説明していきます。

滞納してしまっても督促状や取り立ての無視は厳禁!支払いが難しい時は弁護士に相談し、差し押さえのリスクや支払いの優先順位を把握する

 支払いを滞納し取り立てや督促状が届いた場合は、倒産・破産を得意とする弁護士にまずは相談することを強くお勧めします。差し押さえのリスクを気にせず取り立てを無視して滞納を続けたり、取引先や銀行への説明が気まずいからといって対応を後回しにしたりするのが最も悪い対応です。

仮差押されたらどのような影響が?仮差押は最短数日で手続が完了してしまう!で解説している通り、支払いを滞納された債権者は、支払いを滞納している会社の対応が信頼できず、取り立てをしても支払いの見込みがないと判断すれば最短で1週間程度という短い時間で仮差押をする恐れがあります。

 また、このような状態で経営者個人で取り立ての対応をしたり、支払いの優先順位を決めて返済していくことも避けるべきです。順番に返済していけばどうにか滞納分を支払える場合でも、支払いの優先順位を誤ってしまうことで、差し押さえや仮差押のリスクが上がってしまうことがあるからです。詳しくは、資金繰りに悩む経営者が知っておくべき、取引先や銀行・税金や従業員の給与など会社の支払いの優先順位を確認してみて下さい。

 このように、資金繰りに困り支払いの滞納が続いてしまっている状況では、一度弁護士に相談し、今後の返済が可能なのか、それともすぐに倒産や破産に向けて準備を開始するべきなのか早い段階で相談し始めることが非常に重要です。

 また、資金繰りが悪化すると、経営者自身やご家族の財産を会社の当面の事業資金に当ててしまう経営者の方もいますが、これは非常に危険です。会社が倒産する場合、この会社に貸し出していたご自身の財産は戻ってこないだけでは無く、無理やりお金を手元に戻そうとすると不当な倒産手続きとして、最悪借金を帳消しにできないリスクも出てきます。

会社が倒産・破産する際の家族への影響や、家族の財産の守り方会社が倒産・破産する時に、経営者が自身の財産を残すためにできることは別の記事で解説しているので確認してみて下さい。

資金繰りの悪化が一時的なものであれば、取引先や銀行、税務署に支払い期限の先延ばし(リスケ)交渉を行う

 もし現在の資金繰り悪化の理由が「売掛金の振込が一時的に遅れている」などの一時的な理由なら、黙って滞納を続けるのでは無く、債権者に状況をしっかり説明して、返済期限や返済期間の再調整(リスケ交渉)を行うこともお勧めします。黙って滞納を続けると、差し押さえや仮差押のリスクが上がってしまいますが、しっかり説明をすればそのリスクを下げることができます。

 このリスケ交渉では、分割で支払ったり、支払い期日を遅らせてもらう事でしっかりと支払いができることを取引先や銀行に理解してもらう必要があります。ここでも、弁護士に依頼することで、リスケ交渉の時に利用できる事業再生計画書の作成や、実際の交渉を代理人として依頼することがお勧めです。

特に、経営者ご自身で直接債権者と交渉すると、気まずさや申し訳なさから本当は難しい返済プランで交渉を進めてしまいリスケ交渉自体が成立しなかったり、成功しても結局返済が滞ってしまったりと、リスケ交渉をしても資金繰りが改善しないケースは非常に多いです。

 まずは、資金繰り状況からリスケ交渉が現実的に可能なのかを確認したり、実際のリスケ交渉を成功させるためにも、一度弁護士に相談してみて下さい。

会社の資金繰り改善が見込めなければ会社の倒産・破産手続きに向けて準備を開始する

 会社の資金繰り状況の改善が見込めない場合や、既に支払いの滞納があるが返済の目処が立たない場合は、真剣に会社の倒産・破産の手続きに向けて行動を開始することを強くお勧めします。

会社が倒産・破産危機!支払いができずに差し押さえされたらどうなるの?差押のリスクや影響とは?で解説している通り、支払いの滞納が続くと自ずと差し押さえや仮差押のリスクが高まります。そして実際に差し押さえや仮差押手続きにあってしまうと、会社の預金や不動産などの持参が無くなり、会社を倒産し借金を清算したくてもできないような状況になりかねません。

 また、弁護士を雇わずに支払いを滞納し続けていると銀行や取引先からの取り立てや、最悪身近な従業員から会社の未払い給与の取り立てにあってしまうなど非常に大きなストレスへ一人で対峙しなければなりません。実際に、会社を倒産させると決めて弁護士とともに動き出すこと(受任通知を送ること)で、取り立ての対応は弁護士に一任できるだけでは無く、会社の財産が差し押さえにあうリスクも消滅します。

 会社を倒産・破産と聞くとネガティブな印象を持ちますが、これはの手続きは最終的にはこれまで返済できなかった借金を帳消しにし、新しいスタートを切ることができるようにするための制度です。

 会社を倒産すると決めた場合の税金や、銀行への返済、取引先や家賃、従業員の給与の支払いなど様々な対応については、会社倒産間近・資金繰り悪化で返済が難しい時に、経営者がするべき債権者への対応(カテゴリー)でそれぞれ解説しているので確認してみて下さい。

 資金繰りに悩んだり、差し押さえされたらどうなるのか不安に思う経営者の方が、一人でも多く最適な行動を見つけられることを祈っています!

※本記事は、経営リスクバスターズ編集部が専門家にヒアリングを行った上で記事を執筆し、専門家に監修を受けたものです。

※本サイトでは一般の読者にとっての分かり易さを優先し、法律上の厳密な意味と一部異なる用語が存在しています。ご了承ください。

この記事の監修弁護士
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経営リスクバスターズでは、会社の倒産・破産を専門とする弁護士と協力し、経営者を守るプロの知識を発信しています。

  • 資金繰りが悪く、債権者からの取り立てに悩んでいる
  • 既に支払いの滞納が続いており、いつ差し押さえに合うのか不安
  • 会社を倒産させても、家族や従業員への影響は最小限に抑えたい
  • 会社が破産すると経営者の生活はどうなるのか分からない

これらの悩みを持つ方は、まずは弁護士に相談してみましょう!